ヤマハが1991~1999年に生産した、250cc直列4気筒、4サイクル水冷エンジンのバイクです。デザインは“ジャンプするイルカ”をイメージにしただとか。外見の話は好みがあるのでこの辺で。このデザイン、特に前半分のメカメカしい感じは大好きです。
エンジンは当時のヤマハのジェネシスエンジン、45度前傾エンジンです。クラス上限の40馬力をたたき出します。レブリミットは15,000回転、最高出力は12,000回転、最大トルクは9,500回転とやや高回転寄りの特性。エンジン自体はFZR250Rと同じもので、セッティングで出力が45→40馬力に下げられています。馬力が下がる代わりに街乗りしやすいようにトルクアップ、常用回転数も下げられています。エンジン自体のポテンシャルは高いみたいです。
外見からもわかるようにシートが低いです、見た目以上に低いです。身長が高い人にはちょっと窮屈かと。身長が150センチくらいの方でも乗れるバイクだと思います。バイク自体の性格は非常にツーリング向けで、6速ミッション搭載のギア比が0.956、いわゆるオーバードライブとなっています。おかげで低回転巡航を可能で、だいたい6速4000回転で60キロくらい。エンジントルクとギアのおかげで街乗り~郊外のクルージングはニハンとは思えないほど楽です。峠やサーキットはまずバンク角が足りないってなると思いますが。速く攻めるよりまわりの景色を見ながらポタポタと、なバイクです。
ライバル車はバリオス、VTR250、ホーネット、バンディッドあたりでしょうか。250cc直列4気筒、ネイキッドは現在新車ではありませんので選択肢は限られます。
ジールは大きく、前期型と後期型に分けられます。厳密にはⅠ型(前期型)、Ⅱ・Ⅲ型(後期型)に分けられますが、Ⅱ型とⅢ型の変更点はボディカラーだけ。
もし買うなら後期型、と断言できるでしょう。前期型の弱点はマフラーの錆とエンジンの塗装。マフラーは経年劣化でほぼ必ず穴が開きます。後期型はマフラーがメッキに変更され多少腐食への抵抗性が上がっています。まぁそれでも穴が開く可能性はありますが・・・。マフラー以外に見てわかるところの違いとしてはエンジンの色やハンドルクランプが異なります。エンジンの塗装が後期型はシルバーになっており、塗装がはがれにくくなっているように思います。他にもライトスイッチの内部パーツが異なったりと後期型がオススメです。
【シート高さ】
だれでも乗れる、そう断言できるバイクです。身長の高い人、180センチ以上の人には窮屈だと思いますが。身長がないとバイク乗れない、そんな心配は無用なバイクです。
【小物入れ】
ジール唯一の機能、タンク上の小物入れです。なにも入りません汗 というもの、もともとの設計は90年代前半、ETCも今の大きさの携帯電話もないころ。なにを入れることを想定したのか?が知りたいです。高速券は入るでしょうが。少なくともタバコの箱(ボックス)すらギリギリ入りません(;_;)
普段は携帯灰皿とライターを入れてるくらいです。ただ、ふとした時には役に立つかもしれません(^^)
【2本だしマフラー】
ジールの外見の特徴でもあり性能の特徴でもあるマフラーです。4-2-2と集合していません。そのため、ドコドコと、アイドリングのときは鼓動のような音がします。見た目よし、中低速よしですが、高回転は重いですがやっぱり純正が一番バランスよいです♪
【レブリミット】
15000回転まで回さなくても十分実用できるバイクですが、その気になれば15000回転まで吠えるエンジンを搭載しています。ニハンは音だけ、と言われたりもしますが、音がよいのでそれでいいという気になります。マフラー変えてF1サウンドも可能です。スポーツ方向のネイキッドではないですが、15000回転までまわせる、というのは非常にいいです♪